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河口 宗道; 宮原 信哉; 宇埜 正美*
Journal of Nuclear Science and Technology, 56(6), p.513 - 520, 2019/06
被引用回数:2 パーセンタイル:21.58(Nuclear Science & Technology)本研究はナトリウム-コンクリート反応(SCR)によって発生する生成物について、融点及び熱伝導率を明らかにしたものである。試料は次の2種類の方法で作製した。1つ目は加熱炉内でナトリウムとコンクリート粉末の混合物を加熱したものである。2つ目はSCR実験を行い、その堆積物をサンプリングしたものである。前者は、過去の実験からナトリウムとコンクリートの混合割合を決定しており、後者は温度履歴やナトリウムとコンクリートの分布等、より現実的な条件を模擬している。熱重量・示唆熱(TG-DTA)測定から、試料の融点は865-942Cであることが示されたが、金属ナトリウムを含む試料の融点は明確には分からなかった。そこで、より現実的な2つの試料については加熱炉内におけるその圧縮成型体の観察を行った。その観察により軟化温度は800-840C、融点は840-850Cであることが分かった。融点はTG-DTAの結果から10-20C低い温度となった。FactSage 7.2による熱力学計算から、融解が始まる温度はNaSiOやNaSiO等の構成物質の融解により起きることが分かった。反応生成物の熱伝導率は=1-3W/m-Kとなった。これは、xNaO-1-xSiO (x=0.5, 0.33, 0.25)の熱伝導率と同程度であった。700Cにおけるこの熱伝導率は非架橋酸素数(NBO/T)の式によって説明されることが分かった。
澁谷 早苗; 油井 三和
PNC TN8100 96-008, 376 Pages, 1996/07
高レベル廃棄物地層処分の性能評価における核種移行研究においては、ガラス固化体からの難溶性核種の溶解は溶解度で制限されるとして、その溶解度を熱力学計算により評価している。この計算には、信頼性の高い熱力学データベースを必要とする。我々は、H3レポートで使用したPNCの熱力学データベース(PNC-TDB)の信頼性向上を目的として、データベース整備を進めている。整備した内容については、国際的な評価を受けるために、平成8年度より委託研究を通して海外の専門家によるレビューを受けることとなった。整備及びレビューの方針・手法・スケジュールについては、専門家-PNC間で事前に取り決めておく必要がある。そこで、平成8年5月27日31日に動燃東海事業所ENTRYにおいて専門家と打合せを行った。本書ではその議事内容及び使用したOHP等参考資料をまとめて報告する。
北村 暁; 伊藤 美貴*; 赤木 洋介*; 吉田 泰*
no journal, ,
地層処分環境中におけるウランの溶解度に及ぼす炭酸および酸化還元状態の影響を調査するとともに、熱力学データベースを用いた予測値の適用性を確認した。
河口 宗道*; 宮原 信哉; 宇埜 正美*
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉(SFR)では、ナトリウム(Na)が漏えいした場合でも、コンクリートとの接触を防止する鋼製ライナが設置されているが、仮にNa-コンクリート反応が生じた場合の反応メカニズムを把握しておくことは重要である。既往研究では、主に熱的挙動, コンクリート侵食挙動, 水素発生挙動等に焦点を当てて研究されており、実験では自然に反応が停止することが確認されている。停止する要因は反応生成物の堆積と指摘されている。本研究では、Na-コンクリート反応の停止機構に関する研究の一環として、反応生成物の状態に関する熱力学計算等の検討結果を報告する。
山本 郁夫*; 宇埜 正美*; 宮原 信哉; 河口 宗道
no journal, ,
ナトリウム存在下のデブリの相状態について、熱力学計算による評価及び反応モデルの構築を行っている。本報では、Thermo-Calcを用いた熱力学計算により、ナトリウムウラネート系で生成する化合物を予測した。